序

先天性風疹症候群出生児について担当医師の損害賠償責任を認めた事例 〈T 地裁1992 年7月〉

胎児心拍数陣痛図（CTG）の判読に過失が認められた常位胎盤早期剝離での死産事例 〈T 地裁 2018 年7月〉

双胎第２子分娩，人工破膜後の臍帯脱出に過失ありとされた事例 〈N 地裁 2000 年7月〉

帝王切開既往妊婦の経腟分娩による子宮破裂の事例 〈F 地裁2013 年9月〉

２審で逆転敗訴となった胎便吸引症候群の事例 〈N 地裁2002 年2月〉

陣痛促進時の胎児機能不全に対して損害賠償が認められた事例 〈H 地裁 2016 年８月〉

子宮内反症を筋腫分娩と誤認し対応が遅れた事例 〈C 地裁 2002 年９月〉

子宮収縮薬使用の際に分娩監視装置の連続装着を行わなかった結果，脳性麻痺となった事例 〈M 地裁 2003 年２月〉

頻回の吸引分娩で出生した児が，帽状腱膜下血腫のため死亡した事例 〈F 地裁 2007 年 10 月〉

２審で逆転敗訴となった常位胎盤早期剝離による産科DIC の事例 〈S 地裁 2015 年４月 請求棄却，T 高裁 2016 年５月 原判決変更，最高裁 2017 年４月 上告不受理〉

常位胎盤早期剝離で分娩後に出血性ショックにより死亡した事例 〈F 地裁 2007 年 12 月〉

１審無責とされながらも，２審有責となった産後出血性ショックの事例 〈T 高裁 2007 年３月〉

羊水塞栓による死か，失血死か 〈最高裁 2009 年 10 月〉

分娩中に脳出血を発症し，高次医療施設 18 施設が転院搬送応需不能であり，搬送先で死亡した事例 〈0 地裁 2010 年３月〉

劇症型A 群溶血性レンサ球菌感染症による母児死亡に対し，損害賠償が命じられた事例 〈T 地裁 2011 年９月〉

帝王切開時のガーゼ遺残で敗血症を発症し，損害賠償を請求された事例 〈T 地裁 2017 年 12 月〉

帝王切開後の出血性ショックに対して高度医療施設への搬送が遅れた事例 〈T 地裁 2003 年６月〉

母児同室中の観察不足による低酸素性虚血性脳症 〈F 地裁 2014 年3月〉

カンガルーケア中の新生児心停止 〈M 地裁2016 年1月〉

妊婦の子宮頸がんを見落とした結果，出産後約１年で死亡した事例 〈F 地裁 2007 年3月判決，F 高裁 2007 年 12 月和解成立〉

流産手術時の子宮および小腸穿孔に対して損害賠償が請求された事例 〈T 地裁2006 年７月〉

診察室で転倒し骨折後，人工関節置換術の手術中に死亡した事例 〈T 地裁　2004 年３月〉

子宮筋腫術後肺血栓塞栓症にて脳障害を来した事例 〈N 地裁　M 支部 2004 年7月〉

人工授精実施時に婚姻関係を戸籍謄本などで確認すべきとして医師が訴えられた事例 〈T 地裁 2012 年 11 月〉

宗教上の輸血拒否は医師の裁量権を超える（患者の自己決定権の保護） 〈最高裁三小 2000 年２月〉

配慮不足は訴訟の元．心電図検査中のプライバシー保護 〈T 地裁 2010 年９月〉

自宅併設診療所はどこまで診療義務を負うか．医師法 19 条，応招義務 〈T 地裁 2015 年 11 月〉

1．医療紛争と医療者・患者の信頼関係

2．医療紛争と時代背景

3．“事故から学ぶ”ための制度・医会の事業

4．医療安全・紛争防止のために

1．医療過誤発生時の医師の責任

2．医師法上の医師の義務

1．民事事件（図４）（付録用語解説参照）

2．刑事事件（図５）（付録用語解説参照）

1．損害賠償責任（民事責任）が認められる要件（付録用語解説参照）

2．タイタニック号における予見と回避

3．予見と回避と事実認定

1．医療事故発生時の初期対応

2．紛争化した場合の対応

3．医療事故が紛争化した場合の解決の流れ

4．事故発生時の医師賠償責任保険会社・医師会などとの連絡・連携

5．医療事故紛争のアフターケア

1．コミュニケーションエラー

2．インフォームド・コンセント

3．カルテ記載

4．院内安全対策：アクシデント・インシデント対策も含めて

5．悪質・不当要求対策

6．医師賠償責任保険（医賠責保険）などへの加入

7．日本産婦人科医会における医療安全の取り組み

付録１：用語解説（五十音順）

1．日常臨床・通常時の準備・対策

2．事故発生時の対応:各論1(1)

4．事故後の対応

3．紛争化した場合の対応

5．第三者として鑑定など裁判所における医学的評価に携わる場面における留意点：各論２（3）

編 集 後 記