(5)アナフィラキシーと急性ストレス反応との鑑別

・ アナフィラキシーと急性ストレス反応は,いずれも接種後短時間のあいだに起こる急性の反応である(表13).
・ アナフィラキシーは時に致死的で速やかに適切な投薬・処置が必要であるが,急性ストレス反応は予後良好で特別な投薬など必要とせずに安静と経過観察で回復するため,両者を鑑別することは必須である.器官別にみると循環器系や消化器系では症状が類似しているため,皮膚や呼吸器系の症状に着目して鑑別することになる.