2.サポーティブケアの対象となる症状・有害事象

①がんの浸潤・転移
・ がんの浸潤・転移部位の局所障害や腫瘍随伴症候群が対象となる.可能な場合は原因療法が優先されるが,原因除去が難しいがん性疼痛のような場合は,その緩和が重要な治療(対症療法)となる.
②がん治療に伴う有害な事象
・ 一方,がん治療は100%副作用を伴う.化学療法に伴う悪心・嘔吐など予測可能な事象は予防を,予測できないものは早期発見・治療が求められる.女性に特有なものとしては,がん治療による月経不順,早期閉経とそれに伴う更年期症状や骨粗鬆症,不妊,乳癌術後のリンパ浮腫があり,その予防・治療は患者の QOL を左右する重要なマネジメントである.