9. 膠原病(全身性エリテマトーデス,抗リン脂質抗体症候群,関節リウマチ)

ポイント

  • 妊娠容認基準は,妊娠中に使用可能な薬剤でコントロールされ,寛解状態が維持されていることである.
  • 妊娠中,特に注意すべき自己免疫抗体は,抗SS-A抗体と抗リン脂質抗体である.
  • 妊娠中の投与が許容されるのは,ステロイド,サラゾスルファピリジン,メルカプトプリン,抗TNFα抗体製剤である.シクロスポリン,タクロリムス,アザチオプリンはほかの医薬品で病状がコントロール困難であれば許容される.
  • 妊娠中,禁忌となる薬剤は,メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル,レフルノミド,ミゾリビン,JAK阻害薬である.
  • メトトレキサート,レフルノミド内服中は授乳中止を検討すべきである.