(1)はじめに

  • AUB には,1つ,または複数の要因が存在し得るが,特定可能な疾患がみつからない可能性もある.仮にAUB に寄与し得る病変が存在しても,同時に漿膜下子宮筋腫が存在することもあるが,一般的に漿膜下子宮筋腫はAUB の原因にはならないため,それに見合った診断をしないといけない.AUB の原因検索をするには,臨床情報だけでなく,利用可能な医療リソースを考慮した上で包括的に診断を行う必要がある.
  • AUB の診断手順をどのように最適化するかについては,各国の医療事情によっても異なることが想定される.2018 年に発足した日本産科婦人科学会・生殖内分泌小委員会において,診療施設へのアンケート調査が行われたので,それを基盤として,最適なAUB の診断手順について現在検討している.