4.子宮筋腫,子宮内膜症,良性卵巣腫瘍
ポイント
- 子宮筋腫:症状のない症例には必ずしも治療の必要はなく,症状を対象に治療を行う.急速に増大するものや典型的な画像所見を示さないものは子宮肉腫との鑑別を要する.
- 子宮内膜症:腹膜病変,卵巣チョコレート囊胞,深部病変などがあり,症状は進行性で再発・再燃率が高く,悪性化のリスクがある.本症の既往を有する女性は閉経後に心血管系イベント発生のリスクが高く,長期にわたる総合的な管理が必要である.
- 良性卵巣腫瘍:無症状かつ小さなものは悪性腫瘍との鑑別をした上で経過観察可能であるが,無症状であっても比較的大きな(長径6cm以上)場合は手術を考慮する.有症状の場合は手術を勧める.