(5)IgA 腎症

  • IgA腎症は慢性腎炎の70~80%を占め,確定診断は腎生検による糸球体病変による.
  • 蛋白尿≧1g/day,血清クレアチニン≧1.5㎎ /dLは予後不良で,妊娠出産に関して注意を要する.
  • IgA腎症合併妊婦では,妊娠中期以降に尿蛋白増加と血圧上昇を認めやすい.IgA腎症合併妊婦の38%に妊娠高血圧腎症が発症したとの報告がある(末次,2011).
  • 妊娠出産のIgA腎症進行に対する影響は確立していないが,IgA腎症の長期予後に及ぼす影響はないとの報告もある.IgA腎症合併妊娠では血圧管理が重要である.