(3)良性卵巣腫瘍(卵巣チョコレート囊胞以外)

1 )診断

①超音波断層法

 壁在結節の有無,血流の有無に注意する.

②腫瘍マーカー

 CEA,CA19-9,CA125,SCC などを測定するが,CEA や CA19-9 は消化器疾患
などの疾患でも上昇することに留意する.

③ MRI

 悪性腫瘍との鑑別には,可能な限り造影剤を使用する.

2 )治療,管理

 無症状かつ小さなものは,悪性腫瘍との鑑別をした上で経過観察可能である.

 無症状であっても比較的大きな(長径6cm以上)場合は手術を考慮する.

 有症状の場合は手術を勧める.

①経過観察

 3~6カ月おきに超音波検査を行う.

②手術療法

 挙児希望がなければ付属器摘出を勧める.閉経後 10~15 年経過していれば健側の付属器の摘出も勧めることが多い.

③高次医療機関へのコンサルトのタイミング

  • 悪性が否定できない時