(2)新生児の一般管理

  • 第6回再発防止に関する報告書 2)では以下の提言をしている.
    1. NCPR および小児科入院を要する事象が出現した事例は生後3時間頃までが特に多いが,生後2日までにおいても多かった.分娩直後に NCPR を必要とせずリスクが低いと判断された新生児であっても,新生児期は胎内環境から胎外環境へ移行する不安定な時期であり,予期せぬ重篤な症状が出現する可能性がある.慎重な観察を行い,観察した内容を記録する.
    2. 新生児の呼吸異常(経皮的動脈血酸素飽和度の低下,無呼吸発作),循環異常(徐脈,頻脈),神経症状(痙攣),低血糖などの異常徴候が認められた場合の,看護スタッフから医師への報告,観察間隔,小児科医への診察依頼,高次医療機関への搬送依頼について,各施設での新生児医療の実情に合致した基準を作成する.
    3. 新生児管理を行うすべての医療関係者は,日本周産期・新生児医学会の「新生児蘇生法講習会」を受講する.また,予期せぬ重篤な症状が出現した際に,児の状態がNCPRや新生児搬送を要する状態であるかどうか判断できるように研鑽する.