(1)早期発見方法
- 『乳児健康診査における股関節脱臼一次健診の手引き 1)』『乳児健康診査における股関節脱臼二次検診の手引 2)』が日本整形外科学会・日本小児整形外科学会の理事会で承認され,日本小児整形外科学会ホームページで公開されている.推奨項目の診察と二次検診への紹介の手順が記載されている.1か月児健康診査や乳幼児健康診査では,下記の紹介基準を用いてスクリーニングを行うことが推奨される.
乳児股関節二次検診への紹介基準(日本整形外科学会,日本小児整形外科学会)
- 股関節開排制限(開排角度)
股関節を 90 度屈曲して開き,開排角度が 70 度以下の時に陽性とする. - 大腿または鼠径皮膚溝(しわ)の非対称
皮膚溝の数や長さの左右差に注意する. - 股関節疾患の家族歴
- 女児
- 骨盤位分娩(帝王切開時を含む)
①がある,もしくは②~⑤が2つ以上ある場合は二次検診施設(主に整形外科医が診察)へ紹介する.