[11]献金担当連絡室
おぎゃー献金活動は、ひとつの生命の尊さを障害児に対する思いやりとやさしさの心をもつことを通して国民に訴えてきた。バリアフリーが社会に浸透し、「障害は身体的特徴で、不便ではあるが不幸ではない。」とする彼らの主張を十分に尊重できるように日本社会が成熟してきたことも事実である。
一方、乳幼児虐待症候群や経済不安、世界的テロとその報復などにより、人命が再び軽んじられる危機にあることも事実である。今こそ我々産婦人科医は障害児・障害者とよりよい相互理解を成し遂げ、社会に生命の尊さを訴えなければならない。これからも思いやりと助け合う精神を訴えるおぎゃー献金活動の果たすべき役割と可能性は無限にあると考える。
そこで、R日母おぎゃー献金基金と協力して以下の事業を行う。
1.日本産婦人科医会会員活動
- (1)先天異常治療に関するパンフレットの作成
- 日産婦医会女性保健部・先天異常および形成外科関係者の協力で、平成13年度に引き続き先天異常に関する最新の医療技術、治療効果を紹介するパンフレットを作成する。
- (2)日産婦医会会員の献金促進
- 日産婦医会会員に献金活動への理解を引き続き要請すると共に、会員に献金者としても活動していただくために、献金ペットボトルや献金貯金箱などの利用を検討する。このことにより分娩を取り扱わない会員にも献金活動に参加することを促したい。
- (3)妊娠・育児に関するカウンセリングの全国調査
- 妊娠・分娩・育児に対する不安や出生前診断・先天異常に関するカウンセリングの可能な団体・施設を日産婦医会各支部の協力のもと全国調査する。
- (4)勤務会員および未協力会員への協力要請
- 新しい会員や、おぎゃー献金運動に理解不十分の会員に、おぎゃー献金運動を理解してもらい、次の世代につながる行動をしてもらう。
- (5)日産婦医会会員協力態勢の維持・強化
- 日産婦医会支部よりの献金ルートの維持をはかり、従来通りポスター、献金ニュース、献金袋、領収書、献金箱、献金シール、献金のしおり、献金ミニパンフレット、ミニパンフレット付郵便振替用紙、郵便振替用紙入れなどを作成配布する。
- (6)大病院の協力態勢の維持・強化
- 郵便振替用紙による献金方法を推進する。病院管理者等におぎゃー献金協力依頼の説明文書を送付し要請する。
- (7)日本産婦人科医会学術集会開催時に、「おぎゃー献金のしおり」、「献金ミニパンフレット」等を参加者に配布し、さらに支部長会や総務担当者連絡会にも配布し、会員への協力を要請する。
- (8)「おぎゃー献金推進月間」
- 10月の「おぎゃー献金推進月間」には、全国的に産婦人科病医院窓口で献金を推進するとともに、思いやりと助け合いのおぎゃー献金精神を知ってもらうためのPRをする。
- (9)おぎゃー献金推進キャンペーン
- おぎゃー献金推進キャンペーンは、各地の反響を見て、今後の発展性について検討する。
- (10)研究費配分先の研究成果の報告
- 本年開催される日産婦医会熊本県支部主催の日本産婦人科医会学術集会において、おぎゃー献金研究費配分による研究の成果の発表について検討する。
- (11)「全国日産婦医会支部献金担当者連絡会」の開催
- 全国日産婦医会支部献金担当者の意見を聴し、日産婦医会会員協力体制を確立する。
2. 対外活動対策
- (1)障害児・障害者団体の活動情報の収集
- 障害児・障害者団体及びその家族や団体のホームページ活動情報を全国的にアンケート調査し、インターネットを活用した情報交換、献金活動の広報を行う。
- (2)おぎゃー献金ホームページの積極的活用
- おぎゃー献金ホームページを通じて、おぎゃ−献金の活動の広報、心身障害児への理解と協力。妊産婦、子供たちへの社会のやさしさと思いやりを積極的に訴える。
- (3)一般社会へのおぎゃー献金運動のPR
- おぎゃー献金の運動を報道機関に伝え、障害児の実状をマスメディアに流し、障害児と産婦人科医のかかわりを報道してもらう。
- (4)(財)日母おぎゃー献金基金に協力している妊産婦誌“はじめまして”(旺文社発行)に協力。おぎゃー献金の記事を掲載し、妊産婦におぎゃー献金と障害児への理解を訴える。
- (5)行政、関連団体、協賛団体への働きかけ
- 関連機関に対し、おぎゃー献金運動への日頃の協力を感謝し、さらに一層の積極的協力を依頼する。たとえば日本産科婦人科学会の総会開催時に、「おぎゃー献金のしおり」、「献金ミニパンフレット」等を学会参加者に配布し、おぎゃー献金運動への協力を要請する。
- (6)新聞、雑誌関係者におぎゃー献金の事業の目的ならびに脳性麻痺や心身障害児についての理解を得るために懇談の機会を考える。
3.国際的活動対策
- 「インドネシア児童福祉基金財団」「ユニセフ」「大韓家族計画協会」等海外団体との連携を継続し、協力関係を維持する。さらに本邦で開催されるおぎゃー献金関連国際学会等に協力し、おぎゃー献金運動を広く世界に知ってもらうよう努力する。
4.献金配分
- 施設、小口、研究費配分に対し厳正かつ厳密なる審査を行い、全国から集まった浄財を適切に配分する。
5.委員会
- 以上の事業を円滑に遂行するため、献金委員会を存置する。