[11]献金担当連絡室

 産婦人科医は医療を通じて社会に貢献するだけでなく、おぎゃー献金によって、心身障害児とその家族とともに歩むことを続けてきた。医療の隘路に置かれ、福祉のすき間に置き去りにされた心身障害児とその家族を応援し、社会に優しさと思いやりを訴えてきた。医療に従事するものの良心に支えられながら、会員の仕事場で、おぎゃー献金運動の活動を行い、全国運動として発展させてきた。

 このことは、心身障害児とその家族を励ますだけでなく、産婦人科医が自らを律し、医療とともに社会の範たる姿を求めつづけたことであった。

 日本母性保護産婦人科医会の会員が自らの医療を通じて、社会の発展に寄与することはもとより、産婦人科医療の尊厳と人類に対する慈愛の精神を、おぎゃー献金を通じて社会にアピールするようお願いする。

 37年間の産婦人科医たちの努力を、いま、水泡に帰することはできない。

1.日母会員活動
 
(1)先天異常治療に関するパンフレットの作成
 日母女性保健部・先天異常、および形成外科関係者の協力をお願いして、先天異常に関する最近の医療の進歩による治療可能となった医療技術を調査し、治療の結果を紹介するパンフレットを製作する。
 (2)助産婦・看護婦を通じておぎゃー献金運動を紹介する方法
 おぎゃー献金活動における実際の場では多くの助産婦、看護婦の協力は大きい。母親学級・外来診療・分娩後・退院指導時・育児指導時に指導、説明しやすく協力しやすい方法を検討する。
 (3)育児講演会開催の検討
 少産・少子化の原因の中に育児不安が考えられている。産婦人科医が妊娠分娩に関するイベントだけに留まらず、育児に関する不安感を払拭するために子育て、家族を持つことの幸せへの講演会を企画できないか検討する。
 (4)勤務会員および未協力会員への協力要請
 新しい会員や、おぎゃー献金運動に理解不十分の会員に、おぎゃー献金運動を理解してもらい、次の世代につながる行動をしてもらうために、正しい理解と協力を要請する。
 (5)日母会員協力態勢の維持・強化
 日母支部よりの献金ルートの維持をはかり、従来通りポスター、献金ニュース、献金袋、領収書、献金箱、献金シール、献金のしおり、献金ミニパンフレット、ミニパンフレット付郵便振替用紙、郵便振替用紙入れなどを作成配布する。
 (6)大病院の協力態勢の維持・強化
 郵便振替用紙による献金方法を推進する。病院管理者等におぎゃー献金協力依頼の説明文書を(財)日母おぎゃー献金基金よりダイレクトに送付し要請する。
 (7)日母産婦人科大会開催時に、「おぎゃー献金のしおり」、「献金ミニパンフレット」等を大会参加者に配布し、さらに支部長会や総務担当者連絡会にも配布し、会員への協力を要請する。
 (8)「おぎゃー献金推進月間」
 10月の「おぎゃー献金推進月間」には、全国的に産婦人科病医院窓口で献金を推進するとともに、思いやりと助け合いのおぎゃー献金精神を知ってもらうためのPRをする。
 (9)おぎゃー献金推進キャンペーン
 おぎゃー献金推進キャンペーンは、各地の反響を見て、今後の発展性について検討する。
 (10)研究費配分先の研究成果の報告
 本年開催される日母富山県支部主催の日母産婦人科大会において、日母おぎゃー献金研究費配分による研究の成果の発表については検討する。
 (11)「全国日母支部献金担当者連絡会」
 全国日母支部献金担当者の意見を聴し、日母会員協力体制を確立する。
2.対外活動対策
 
(1)おぎゃー献金ホームページ上で日母産婦人科医会活動の紹介
 一般向けのおぎゃー献金の広報の中に、おぎゃー献金を推進している日本母性保護産婦人医会の活動と社会に対する貢献を積極的にPR。産婦人科医の活動を広く理解してもらう。
 (2)おぎゃー献金ホームページの積極的活用
 おぎゃー献金ホームページを通じて、日母おぎゃ−献金の活動の広報、心身障害児への理解と協力。妊産婦、子供たちへの社会のやさしさと思いやりを積極的に訴える。
 (3)一般社会へのおぎゃー献金運動のPR
 おぎゃー献金の運動を報道機関に伝え、障害児の実状をマスメディアに流し、障害児と日母のかかわりを報道してもらうとともに、日母おぎゃー献金の運動と精神を認識してもらう。 
 (4)(財)日母おぎゃー献金基金に協力している妊産婦誌“はじめまして”(旺文社発行)に協力。おぎゃー献金の記事を掲載し、妊産婦におぎゃー献金と障害児への理解を訴える。
 (5)行政、関連団体、協賛団体への働きかけ
 関連機関に対し、おぎゃー献金運動への日頃の協力を感謝し、さらに一層の積極的協力を依頼する。たとえば日本産科婦人科学会の総会開催時に、「おぎゃー献金のしおり」、「献金ミニパンフレット」等を学会参加者に配布し、おぎゃー献金運動への協力を要請する。
 (6)新聞、雑誌関係者におぎゃー献金の事業の目的ならびに脳性麻痺や心身障害児についての理解を得るために懇談の機会を考える。
3.国際的活動対策
 「インドネシア児童福祉基金財団」「ユニセフ」「大韓家族計画協会」等海外団体との連携を継続し、協力関係を維持する。さらに本邦で開催されるおぎゃー献金関連国際学会等に協力し、おぎゃー献金運動を広く世界に知ってもらうよう努力する。
4.献金配分
 施設、小口、研究費配分に対し厳正かつ厳密なる審査を行い、全国から集まった浄財を適切に配分する。
5.委員会
 以上の事業を円滑に遂行するために献金委員会を存置する。