日産婦医会報(平成13年12月)

横浜市産婦人科医会のパソコン教室

神奈川県(横浜市)産婦人科医会学術部長 明石 敏男


はじめに

 ITが身近なものとなってきましたが、今後のインターネット社会において、医療の世界も当然その中に組み込まれていきます。インターネットを利用した情報のやりとりがメインとなる世の中がもうすぐそこに来ています。それに乗り遅れないように、平成13年3月から横浜市産婦人科医会では、会員のためのパソコン教室を始めました。

対象

 まず、手始めに、今までパソコンに触ったこともない、という会員から、多少はいじったことがあるが自信がない、という会員に、初心者向けの初級コースを4回にわたり行うことにしました。
 毎月1回のペースで日曜日の午後2時から5時までの3時間の講習としましたが、何人くらいの希望者があるのか分からないので、とりあえず20人収容の教室を確保して、産婦人科医会の連絡網で参加者を募集したところ予想を超える希望者となったので、第2回の講習からは30人収容の教室を使うことになりました。
 教室は某パソコンメーカーの教室を借りましたが、ゆったりとした座席で、1人1台のパソコンを使用し、専門の講師のほかにアシスタントが10人前後ついてくれるので、各自のレベルに合わせてほとんどマン・ツー・マンの講習となりました。

講習内容

 内容は、第1回目は、パソコンの使い方、キーボード、マウスの使い方という初歩から始めましたが、熱心な先生が多く、文章の作り方、メールのやりとりの仕方、インターネットで情報検索のやり方と4回目までどんどん進みました。講師の先生の話では、ほかの初心者の教室(医師を対象としたのではない)では、3回目の講習でやっとメールの送り方ができるかどうかほどの進み具合が多いそうなのですが、「横浜市産婦人科医会の先生方は年齢が高い方が多く、またパソコンに初めて触るという方も多いのに、2回目の講習でもうメールのやりとりをしているので、ものすごく吸収が早い」、とお褒めの言葉をいただきました。
 ちなみに今回の受講者は、対象を横浜市産婦人科医会の会員、その家族、従業員ということにしていますので、ご夫婦でいらっしゃる先生も多く、お2人仲良く勉強されている光景が印象に残りました。年齢的には30代から70代の方まで、延べ40名ほどが参加されました。皆さん熱心で、2回目からは開始時刻の1時間近く前から、教室に入ってパソコンをいじっている先生もいらして、また途中の休憩時間も教室から出ないで一生懸命パソコンと取り組んだり、講師やアシスタントの人に質問を浴びせている先生もたくさんいらっしゃいました。

教室風景

これからの計画

 一応4回で1つのコースというつもりで始めたのですが、出席者や、都合で最初の回から参加できなかったという方からの要望が強く、「インターネット使いまくり」の補習を2回、さらに「暑中見舞いはがき作成コース」の講習なども追加で行い、ご好評をいただきました。今後は、今回参加されなかった初心者の先生向けに、また「初心者コース」や、今回のコースを終了された先生などに向けた「初級コース」、「中級コース」、「表計算ソフト習得コース」、「年賀状作成コース」、「ホームページ作成コース」なども企画しています。
 現在、横浜市産婦人科医会の連絡はFAXで行っていますが、郵便や電話による連絡の時代に比べると格段に便利になっています。今後はインターネットを利用した情報伝達が主流になってくると思われますが、そのときになってあわてないように、全会員がインターネットを使えるようになる一助となればと思います。