平成17年4月11日放送
  第59回日本産婦人科医会通常総会より
  社団法人日本産婦人科医会幹事長 宮崎 亮一郎


 本日は、平成17年3月27日、新宿の京王プラザホテルで行われました、第59回通常総会について報告いたします。

 当日は朝から春めいたよい天候に恵まれ、全国より本会代議員が参集されました。
 まず、議長選出までの間の仮議長の選出が行われ、慣例により東京支部の小林重高代議員が選出されました。副幹事長の点呼により、出席代議員数は69名中63名、欠席者は6名で、その内4名からは委任状が提出されていることを確認されました。次に、議事録署名人として、北海道ブロックの山本 哲代議員、近畿ブロックの宮本 一代議員が指名されました。
 議長・副議長の選出に関しては、立候補者として議長に大阪支部選出の竹村秀雄代議員、副議長には栃木県支部選出の上地弘二代議員が立候補されており、正式な手続きを経ている旨の説明が幹事長よりなされ、両名が議長・副議長に選出されました。

 竹村議長・上地副議長がそれぞれ挨拶なされ、議長より出席代議員の定数の確認、議事録署名人の確認の後、議事の進行が粛々と行われました。

 まず、坂元正一会長より、代議員への出席の御礼と今後の協議事項に関する十分な話し合いの機会を持ちたい旨の挨拶が行われました。

 次に、本会会員の物故者に対して黙祷の後、水子の慰霊に対しても全員で黙祷を行いました。

(報告事項)

  1. 再度着床前診断を実施した兵庫県支部所属会員大谷徹郎医師に対する医会の対応方針(案)について、栃木常務理事より報告がなされました。
  2. 富士見産婦人科医院事件のその後について、既に医会会員ではないので直接本会とは関係ないが、既に結審された事例に対してのさらなる社会的制裁が行われた初めての例であり、一層の注意が必要である旨、清川副会長より報告がなされました。
  3. 出産費用の保険給付化問題について、現在鋭意関連団体と協議している状態である旨、佐々木副会長より報告がなされました。
  4. 平成18年度4月診療報酬点数改定に関する産婦人科の要望について、本会の社会保険委員会内の答申、学会の社保学術委員会の意見も参考に、本会と日産婦学会会長名の連名で要望書を関連諸団体に提出する旨、白須常務理事より報告されました。
  5. 看護課長通知「産婦に対する看護師業務について」に対する日産婦医会の対応について、看護師業務の問題点とその問題点に対する医会の考え方は従来のものと変わらない旨、大村常務理事より報告がなされました。
  6. 小規模事業所の母性健康管理に関する相談体制の整備事業について、本年度も継続的に行われ、個人面談やメールも地区によっては行う方向になる旨、朝倉常務理事より報告されました。

 以上の報告事項について一括して質問を受ける形を取りましたが、代議員からは特に看護師業務の問題に関して質問があり、後の代議員提出議題で一括して行うことになりました。

会議は一端閉会し昼食をとった後、会の開催前に、福岡県支部の片瀬代議員より、本年夏に開催される、第28回日本産婦人科医会性教育指導セミナー全国大会のインフォメーション、新潟県支部の児玉代議員より、新潟中越地震に対するおぎゃー献金からの義援金に対するお礼の挨拶が行われました。

議長より会議再開

(議事)

  1. 第1号議案 平成17年度事業計画(案)に関する件
     各担当常務理事より、新規事業および継続重点事業についてそれぞれ説明がなされました。
  2. 第2号議案 平成17年度収支予算(案)に関する件
     飯塚担当常務理事より、平成17年度収支予算案、(1)会計処理変更、(2)収支予算書(案)、(3)固定資産(積立金等)管理表についてそれぞれ説明がなされました。
     これらに関しては、各ブロックから選出された代議員委員で構成された予算決算委員会を開催し、検討した後、予算決算委員会委員長の柿木代議員より、予算に関しては折衝費等の増額を求める声もあったが、平成17年度予算案関しては問題ないことを確認したとの報告あり、議長により採決を求めることになりました。全員の挙手があり承認されました。
  3. 第3号議案 名誉会員の推薦に関する件
     田中常務理事より、新家 薫、小松崎 正、石井照雄、小崎誠三、牛島 薫、宮内志郎の名誉会員候補者について経歴等の説明があり、協議、承認されました。
  4. 第4号議案 特別会員の推薦に関する件
     田中常務理事より、各支部推薦の20名の特別会員の候補者につき説明があり、協議、承認されました。
  5. 第5号議案 平成17年度会費免除者(案)に関する件
     田中常務理事より、高齢者256名、疾病26名、計282名について報告があり、協議、承認されました。
  6. 第6号議案 役員選出及び顧問・幹事委嘱に関する件
     会長、副会長、監事の選出について、選挙の公告後約1.5か月の期間の後、立候補されたのは、会長:坂元正一先生、副会長:木下勝之先生、清川 尚先生、佐々木 繁先生の3名、監事は、橋克幸先生、寺尾俊彦先生の2名であり、定款細則第30条によれば、立候補者の数が定数、または定数以内の場合は投票を省略して、その候補者を当選と決定する。とあり、投票を省略して当選を決定することに関して、総会での承認を求めたところ、会員全員の承認が得られました。
     就任された坂元会長より、就任の挨拶として、身をとして本職を全うしたいと述べられました。
     理事の選任につきましては、ブロック選出の理事23名が幹事長より紹介され、会長の推薦による理事12名が、坂元会長より紹介され、さらに西野英男氏が本会の学術集会までの会長推薦理事として加わる13名が、それぞれ承認されました。
     理事が承認された後、臨時理事会が招集され、理事の内14名の常務理事が理事会内で承認されたことを坂元会長が総会で報告、さらに会員外の監事として平岩敬一弁護士に引続き就任していただくことに関し、総会での承認を求められ、全員一致で承認されました。
     顧問につきましては、住吉好雄、前原大作、山口光哉、新家 薫の4名が会長より委嘱され、承認されました。
     幹事の委嘱に関しても、幹事19名が会長より報告され、承認されました。

 以上で議事は全て終了しました。

(代議員提出議題)

  1. 埼玉県支部の宮崎代議員より
    1.出産費用の保険給付化について
    2.日本産婦人科医会の今後について
  2. 秋田県支部の後藤代議員より
    1.定款および定款細則について
    2.会員の確保、会費の問題について
    3.業務の集約化と組織のスリム化について
  3. 茨城県支部の石渡代議員より
    1.助産師の問題について、特に助産師育成機関の提供について
  4. 佐賀県支部の大久保代議員より
    1.助産師の問題について、現状の対応について
  5. 大阪府支部の大田代議員より
    1.代議員数の問題について
    2.高齢者の会費免除について
  6. 大分県支部の堀永代議員より
    1.助産師の問題について、特に今後の展望について
  7. 鹿児島県支部の柿木代議員より
    1.助産師の問題について

 以上の議題について、それぞれの担当常務理事、副会長、並びに会長より説明がなされました。その詳細に関しては、各支部代議員に確認をお願いいたします。

 以上、本日は第59回通常総会の報告をいたしました。