6.チョコレート嚢胞に隆起性病変を認めたときに、癌・非癌を区別するにはどうすれはいいのか?

Answer
隆起性病変のサイズが1.5 cmを超えたとき、隆起性病変の縦横比が0.9を超えたときには癌化を考える

解説
下図上段のa, bがチョコレート嚢胞腹発生した明細胞癌で、下段のa, b, cがチョコレート嚢胞に発生した良性の隆起性病変です。
一見してサイズが違いますね。そこで、隆起性病変のサイズを評価するために、嚢胞壁から垂直に最も長い径をHeight(縦)とし、それに直行した最大径をWidth(横)とします。

これを多数例の良性チョコレート嚢胞とチョコレート嚢胞から発がんした卵巣癌症例について多変量解析をしてみました。そうすると、下の表のように癌を疑う条件として、隆起性病変の高さが1.5 cm以上、隆起性病変の縦横比(縦÷横)が0.9以上、嚢胞のサイズが7.9 cm以上、患者年齢が43歳以上が指標として選ばれました。

これを絵で描くと、下図のようになりますので、エコー単独でも90%以上は癌・非癌を区別できると思いますので、実際に臨床で試してください。ただし、100%ではないので注意深い観察は必要です。